2026 年 64 巻 3 号 p. 417-439
本稿では, 膵臓の形態や周囲臓器との位置関係を理解するために, CTによるVolume rendering像を用いて視覚的に解説し, 膵癌の好発部位である膵頭部を中心に, 習得すべき超音波解剖の要点を提示した。さらに, 描出能を高める工夫として, 体位変換, 高周波リニアプローブの活用, ドプラ検査の併用について, 実際の症例画像を交えて具体的に紹介した。また, 実際に見落とされた症例も取り上げ, 注意すべきポイントについて解説した。加えて, 限局性膵実質萎縮像や, 高周波リニアプローブによる主膵管の観察から得られた超音波画像についても提示した。経腹壁超音波検査における膵臓の描出では, Groove領域, 鉤状突起, および膵尾部が特に描出不良となりやすく, ソノグラファーにとって検査精度の向上が課題である。