抄録
人間ドック受診者6,052人を対象に, 内視鏡所見をgold standardとして胃癌スクリーニングとしてのペプシノゲン (以下PG) 法の診断能を検討した。cutoff値をPGI 50ng/mlかつI/II比3.0とした場合, PG法陽性率は15.5%, 胃癌の感度, 特異度, 陽性的中度はそれぞれ41.7%, 84.5%, 1.1%であった。早期癌を形態別に検討すると, 隆起型胃癌や潰瘍を伴わない陥凹型胃癌のPG法陽性率は57.1%と, 潰瘍を伴った陥凹型胃癌の14.3%に比べて高値を示した。胃腺腫の感度, 特異度, 陽性的中度は81.8%, 84.6%, 1.9%と胃癌に比べて良好であった。胃集検にPG法を用いる場合は, PG法が全ての胃癌に有効ではないことを念頭において, 偽陰性対策を講じる必要性がある。