抄録
近年, 間接撮影法による胃癌検診受診者数は直接法の増加に伴い減少しつつあるが, 山口県における平成7年度の間接法による受診者数は全体の2/3に当たる4万人もあり, 間接法による検診はなお重要な役割を担っている。日頃多くの間接フィルムを読影しているが, その所見の中で胃癌発見につながる重要な, あるいは関連深い所見を究明する目的で, 要精検者と発見胃癌の間接フィルム所見を比較検討した。要精検者の中から無作為に抽出した496所見を対照群とし, 追跡し得た発見胃癌18例を胃癌群として, それぞれの所見を比較検討した。指摘所見の頻度は, 対照群では変形, レリーフ異常, 腫瘤様陰影・類円形透亮像の順であり, 逆に胃癌群では腫瘤様陰影・類円形透亮像, レリーフ異常, 変形の順であった。類円形透亮像・腫瘤様陰影, レリーフ異常は胃癌発見に関連性が深く, 変形所見は関連性の薄い所見であった。