日本消化器集団検診学会雑誌
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胃ルーチン検査におけるローリング方法の検討
萩原 常夫倉石 政彦平野 邦弘
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2000 年 38 巻 2 号 p. 146-153

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抄録

胃エックス線ルーチン検査において, 二重造影の造影剤付着向上を図るために, 「胃粘膜内壁表層に付着する粘液1)」の除去を目的としたローリングは欠かせない。急激な体位変換で粘液を洗い流し, 造影剤流出を最小限にくい止めるという目的から考えると, 一般的な右回りローリングに比べて腹臥位ローリングが優れており, 背臥位二重造影においても効果が上がる。これらを簡易化した方法では粘液の洗浄効果が明らかに落ちる。また, 同じ施設内では付着ばかりではなく, 造影を障害する因子の構造も極めて似通っており, 新人は指導者の悪い癖までも受け継ぐ。新人教育の方針確立が重要である。

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