日本消化器集団検診学会雑誌
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一般財源化による横浜市の動向
個別検診の精度向上を目指して
吉田 富子今村 清子増田 英明玉置 芙美代
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2000 年 38 巻 4 号 p. 521-525

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抄録
がん検診の一般財源化によりこの事業の継続は各自治体の判断で決定されることになったが, 横浜市では平成11年度のがん検診事業の継続を決定した。今後もがん検診事業を継続していくためには, 横浜市全体におけるがん検診の精度管理の充実が重要かつ必須であると考え, 今回胃がん検診を例にとって, この一般財源化を如何に有効に利用すべきかについて検討した。横浜市では, がん検診の有効性が問われ始めた平成9年度に, 市民と個別検診を担う地域医療機関を対象に意識調査を実施した結果, 市民のがん検診受診に対する希望が根強いことがわかった。一方で, 医療機関の精度管理に対する意識は低く, 精度管理の充実が今後のがん検診の存続を左右するものと思われた。従来より集団及び施設検診を担当してきた当センターのノウハウを個別検診の精度管理にも反映し, 全市的な精度の向上を目指すことが必要と考えた。
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