日本消化器集団検診学会雑誌
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胃ルーチン検査におけるローリング方法の検討(第2報)
萩原 常夫倉石 政彦広瀬 朝子平野 邦弘
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2001 年 39 巻 1 号 p. 24-32

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抄録
いわゆる高濃度低粍性硫酸バリウム造影剤が, 胃ルーチン検査において著しい普及を見せている。多くの報告で肯定的に述べられているように, 従来品に比べて付着が良く, 造影画像のコントラストが高いからである。が, この種の製品を使いさえすれば自動的に成績が向上するわけではない。高濃度使用では胃粘液や気泡等の障害要因が多く, ローリングによって粘液を除去して初めて付着性を活かすことができる。低濃度で使えば一般的には付着性が低くなるが, 飲みやすいという利点があり, 移動性が高いのでローリングの技術が生きてくる。ローリングの重要性を認識し, それぞれの使用方法の利点と欠点をともに把握して検査に当たることで, 製品の性能を最大限に発揮することができる。
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