日本消化器集団検診学会雑誌
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ヘモグロビン添加疑似便におけるEIA法とFEIA法及びLA法でのヘモグロビン検出感度についての基礎的検討
高橋 克也浜崎 寛長谷川 精一後藤 司名畑 孝
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2001 年 39 巻 5 号 p. 409-413

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抄録

各種の免疫便潜血検査試薬の中から, 我々が大阪市住之江区の大腸がん検診において終始使用したFECA-EIA (専用のフェカツインセンシティブケースを使用せず, 試料をEIAディスクに直接塗布), それと同様に酵素免疫法であるサンオートヘモ, 及び臨床の場で多用されているOCヘモディアの3法を選んで, 疑似便でのヘモグロビン検出感度を比較検討した。その結果, FECA-EIAのヘモグロビン検出感度限界域が2.5~4.0μgHb/g疑似便であったのに対し, サンオートヘモは7.0μgHb/g疑似便であり, OCヘモディアでは30μgHb/g疑似便であった。また, サンオートヘモとOCヘモディアについて, 各取扱説明書に記載されているカットオフ値を, その値より低値に変化させて再検討した上でFECA-EIA と比較し, また, その時のカットオフ値の実用性についても検討した。その結果, サンオートヘモと OCヘモディアの両法とも25ng/mlのカットオフ値では実用性がある結果となった。それでも, FECAEIA のヘモグロビン検出感度には及ばなかった。

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