日本消化器集団検診学会雑誌
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DR装置を用いた胃X線撮影からみた高濃度バリウムの評価
附柴 達飯沼 雅朗丹羽 康正後藤 秀実瀬川 昂生
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2002 年 40 巻 2 号 p. 155-159

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抄録
高濃度バリウムをDRに用いた報告は, 少ない。蒲郡市総合保健センター人間ドックは, 平成7年からDR装置を導入し年度別に濃度の異なったバリウムを使用し直接胃X線検査を実施してきた。そこで某職域の同一受診者を対象に, 濃度の異なったバリウムを使用した検査をもとに高濃度バリウムの有用性について検討した。
200%, 180%, 140%でバリウムの付着度・描出能・コントラストを比較したところ, 200%高濃度バリウムが明らかに優れており, 特にC領域で良好であった。しかし, 凝集・十二指腸への流出については高濃度バリウムほど高値を示し, 低い評価であった。180%バリウムは凝集や流出も200%に比して比較的低値であった。流動性の良い高濃度バリウムは撮影技術などを工夫する必要があると思われた。
以上より, 本法において180%高濃度バリウムが適していると考えられた。
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