抄録
間接X線を用いた胃がん集団検診において正診を妨げる要因を求めるために, 胃がん集団検診を契機に発見された胃癌症例 (同所指摘96例, 異所指摘28例) で, 部位, 長径, 深達度, 肉眼型, 組織型の比較を行った。同所指摘を困難にする要因として, U領域小弯, 小さな長径 (10mm以下), 浅い深達度 (m癌), 平坦型 (II型) 早期癌が考えられた。また, 異所指摘例では無示現病変が76.9%も占め, U 領域は進行癌を含む多くの病変が無示現になっていた。以上より, 同所指摘率を向上させるためには読影よりも撮影の改善が必要で, 軽微な粘膜異常まで描出されるような付着性の高いバリウムやローリング方法を導入し, 死角のない良好なU領域の画像が得られるような撮影体位やその組合せを工夫しなければならない。