日本消化器集団検診学会雑誌
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胃集団検診における間接X線検査法およびペプシノゲン法の比較検討
相田 重光加藤 勝章島田 剛延渋谷 大助
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2005 年 43 巻 4 号 p. 430-441

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抄録
胃集検における間接X線検査法 (以下XP法) とペプシノゲン法 (PG法) の特性を検討し, 内視鏡治療 (EMR) 可能な癌拾い上げを考慮した検診法について考察した。対象は, 平成13年4月~平成15年 11月までの胃集検受診者572,956名から発見された胃癌1, 045例のうち, PGを測定し得た371例とした。結果は,(1) 進行癌の拾い上げ (XP法94.2%, PG法70.9%, 併用100%)(2) 早期癌の拾い上げ (56.8%, 73.3%, 88.7%)(3) EMR癌の拾い上げ (33.3%, 79.6%, 82.8%) であった。進行癌については現行の XP法単独で十分と考えられた。EMR癌を含む早期癌では各検査法単独では弱く, 併用が望ましいと考えられた。検診においてもより早期での癌発見が望まれつつある現状では, 従来のXP法単独では限界があり, PG法と補完的に検査される必要があると考えられた。
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