図学研究
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構成的透視図法による空間・立体表現
奈尾 信英
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2008 年 42 巻 Supplement2 号 p. 15-20

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抄録

15世紀のイタリアで, 芸術家や建築家により用いられた透視図法は, その後, 16世紀後半に南ドイツを中心として職人たちに用いられるようになった.ニュルンベルクを中心に活躍したレンカー, シュトーア, ヤムニッツァーは, それぞれデザインブックを出版している.本研究では, 彼らクラフトマンたちが用いた作図法に着目し, その作図法について検討し, さらに同時代のフランスやイタリアで用いられた作図法と比較・考察する.その結果, 南ドイツのクラフトマンたちは, 多面体が組み合わされた立体図形, つまり造形作品そのものを表現するための方法として構成的透視図法を用いていた.一方, 同時代のフランスやイタリアでは, 多面体などの立体図形そのものの表現ではなく, 立体図形が配置されている空間をも表現するために, 精確に透視図法を用いて立体図形を描いていたのである.

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