図学研究
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42 巻, Supplement2 号
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  • 渡辺 賢悟, 関谷 能弘, 田村 仁, 三上 浩司, 宮岡 伸一郎
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 1-6
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    現在の日本のアニメーション制作はディジタル化が進み、アニメーターの手で描かれたアニメ原画に対して、コンピュータを用いてさまざまな加工が施されている。セルはフレーム数が多いため、1枚ごとに手作業を加える特殊効果工程には限界があり、最近では撮影工程におけるエフェクト付加によって品質向上を図るようになってきている。しかしながらソフトウェアの機能への依存から、作業の煩雑化・表現力の制限を強いられている。
    本稿では、ディジタルのセル原画の特性に着目した画像処理を施し、エフェクト付加の効率化・表現力向上を図る手法について述べる。主としてグラデーション表現や、グラデーションを用いた擬似的な陰影表現を追加することで、ディジタル工程のセルアニメの効率的な品質向上を目指す。Adobe After Effectsのプラグインとして実装し、作品の利用実績についても紹介する。
  • 兼田 貴子, 馬場 暁子, 茂登山 清文
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 7-8
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    現在の美術館は, 作品を見て心を動かされたり考えたり会話をすることを可能にする場であることが求められている.そこでは「紙」や「人」を媒介とした教育普及のプログラムが行われているが, 近年の情報技術を用いたプログラムについてはさらに可能性がある.来館者が作品を楽しむためのデジタル・ツールによる美術の教育普及という観点から, 本発表では「デジタル・ツール」の開発を視野に入れて, イメージを通じたコミュニケーションについて提案する.
  • 深田 陽子, 山口 泰
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 9-14
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究では, 顔画像を解析することによって, 顔の見た目年齢を推定するとともに, その見た目年齢を保存しつつ魅力度を高める顔画像の操作法の実現をはかる.顔の見た目の年齢推定には, 各年代を代表する典型的な顔をサポートベクターマシンによって学習させ, 年齢判別ベクトルを求めた.この年齢判別ベクトルに各顔の特徴ベクトルを投影し, 年齢推定の判断基準として用いた.顔の魅力操作にあたっては, 性別や年代といった要素とは独立して, 魅力的/非魅力的と感じさせる要素があるものと仮定し, 年代ごとの魅力顔について調査した.以上を踏まえた上で, 入力画像に対して見た目の年齢を保ったまま顔の魅力を増減するために, 入力画像の年代を推定し, その年代における魅力顔に近づける操作法を示す.
  • 奈尾 信英
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 15-20
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    15世紀のイタリアで, 芸術家や建築家により用いられた透視図法は, その後, 16世紀後半に南ドイツを中心として職人たちに用いられるようになった.ニュルンベルクを中心に活躍したレンカー, シュトーア, ヤムニッツァーは, それぞれデザインブックを出版している.本研究では, 彼らクラフトマンたちが用いた作図法に着目し, その作図法について検討し, さらに同時代のフランスやイタリアで用いられた作図法と比較・考察する.その結果, 南ドイツのクラフトマンたちは, 多面体が組み合わされた立体図形, つまり造形作品そのものを表現するための方法として構成的透視図法を用いていた.一方, 同時代のフランスやイタリアでは, 多面体などの立体図形そのものの表現ではなく, 立体図形が配置されている空間をも表現するために, 精確に透視図法を用いて立体図形を描いていたのである.
  • 加藤 道夫
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 21-24
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究では, 20世紀の初頭, 特に1920年代に顕著な軸測図の利用について, 奥行き概念の観点から検討を行った.その結果をまとめると以下のようになる. 1) 軸測図における「奥行き」を線遠近法の拡張として再定義することにより, 「軸測図」における〈奥行きの不在〉を導出した. 2) 20世紀初頭, 特に1920年代における軸測図の普及の様態を, バウハウス, デ・スティル, ル・コルビュジエらの使用によって例証した. 3) 〈奥行きの不在〉において, 「平面実形斜軸測図」を採用が不在化したのは, 鉛直方向に限られたものであり, そこから, 建築の特性である水平方向への展開との関連を指摘することができた. 4) 直軸測図の採用からは, 内部へと収斂する自己完結のイメージへの連鎖が認められ, その内向性は, 自己参照への希求の現れであり, 最終的に「事物」ではなく「構成」を表象対象とする近代芸術の特性と関連することが導出された.
  • 宮石 千裕, 三谷 純, 福井 幸男, 西原 清一
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 25-30
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究では、折り紙の展開図を計算機に効率的に取り込む手段を提案する。実際に手作業で折りたたんだ折り紙を開き、それをスキャナで読み込んだ画像から、Hough変換を用いて線分を検出する。検出した線分から、折り線として不要な線分は削除する。始点、終点の座標値によって表現されていた線分群を無向グラフによる表現に変更する。画像から読み取った線分の位置情報には誤差が含まれるため、その後、平坦に折りたためる折り紙の持つ幾何的制約に基づいて頂点位置の移動を行う。展開図の特性・制約を考慮した上で局所平坦条件を満たすよう補正を行い、平坦に折りたたむことのできる、妥当な展開図を計算機上へ再構築することを目的とする。
  • 三谷 純
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 31-34
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    正方形の折紙を1回だけ折って開くと, 正方形を横切る直線が1本現れる.この直線によって正方形は二つの多角形に分割される.直線が四隅の頂点を通る特殊なケースを除くと, この二つの多角形は四角形と四角形, または, 三角形と五角形のどちらかの組み合わせとなる.折紙をランダムに1回折った場合に, それぞれの多角形の組み合わせの出現する比率はいくつであるだろうか.この問題を数学的解法で求め, 出現比率が1対√2であるとの結果を得た.また, コンピュータを用いた数値解の算出によって結果の妥当性を検証した.
  • 大月 彩香
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 35-38
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    「図学」の問題の解法にはツールが必要である.その理由は, 計算ではなく図法によって得られた解にも数値に匹敵する精度が求められるためである.これまで, 三角定規とコンパスのような紙に直接描画するツールが使用されてきたが, コンピュータグラフィックスが普及するに従い、精度や再利用性の高いコンピュータデータとして記録し処理できる3次元CGツールが数多く出現し着目されるようになっている.本報告では, 高機能でありかつ使いやすいインターフェースを持つ、無料配布アプリケーションGoogle SketchUpについて、「図学」の問題を解くという見地から評価した.
  • 佐藤 尚
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 39-40
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    CG入門教材「数式がつくるかたち」を利用したコンピュータグラフィックスのための入門教育について報告する.従来ではC言語を利用して授業を行ってきたが, 本年度からはProcessing言語を利用して授業を行うことにした.そこで, 対象言語をC言語からProcessing変更した理由や教育内容等について報告する.
  • 近藤 邦雄
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 41-46
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究では, 大教室において多人数の学生を対象とするExampleベースのCGプログラミング教育法の提案を目的とする.本文では, 東京工科大学メディア学部における2年生向け講義「CG制作技法の基礎」の講義内容とCGプログラミング教育について述べる.そして, プログラミング方式による教育の課題であるデバック時間やプログラミング教育に対する教育時間を軽減することを実現するために, セミプログラミングの長所を取り入れたExampleベースプログラミング方式によるCG演習を実施した結果について説明する.
  • 辻合 秀一
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 47-52
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    平成19年度から富山大学芸術文化学部では, インタラクティブアートプログラミング演習を開始した.この科目は, 芸術系の学生に対してインタラクティブアートおよび, それに伴うプログラミングを身につけさせるものである.従来, インタラクティブアート作品は, 展示する環境を考えて制作する環境芸術が多い, そのため作品は写真, ビデオや図録などしか残らないことがおこる.そこで, インタラクティブアートの作成を学生のときから, CADによる記述を行う習慣をつければ, 作品保存できるのではないかと考えた.平成19年度から始まったインタラクティブアートプログラミング基礎演習では, インタラクティブするエンジンとしてLEGO社のMINDSTORMS NXTを使った.今回の報告では, LEGO用のCADであるLDrawを用いたレポートと今後の課題について検討する.
  • ―半円を楕円に代えた「A study of tangible - K」の制作―
    村松 俊夫
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 53-56
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    これまで「平面上をなめらかに転がる立体オブジェ」をテーマとして, 造形芸術的な観点からステンレススチールのパイプを素材とした大型の動く作品を継続的に制作してきた.これらは, 鑑賞者が手で直接触りながら全身を使って動きそのものや形態の変化を知覚できるシリーズである.今回, 以前にも用いた基本構造「Sphericon」の楕円によるヴァリエーションを制作した.
  • 福江 良純
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 57-62
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    彫刻とは, 材料の素材が持つ3次元の立体性を本質的な形式とする芸術である.線遠近法が平面に奥行き概念を形成するよりも古くから, 彫刻は立体であり続けている.しかし, 彫刻が3次元であるという自明の事実と, 彫刻を立体として捉えるということは同一ではない.そこには, 奥行き概念を平面上で獲得する絵画空間の逆説性にも似た, 特異な立体認識の仕組みがある.つまり, 立体概念とは, 単なる知覚以上の内容を意味し, その点では, ある面主観的な認識といえる.だが, それは2次元の平面に投影された線の感覚を必要とし, それは技術的な検証が可能である.ただし, 彫刻における線の感覚は, 物性を伴う実体に対する操作を直接導くもので, そこに彫刻の独自性がある.つまり, 彫刻の立体概念には, 時間, 行為といった形状とは別種の要因が密接に関係しているのである.
  • 鈴木 広隆
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 63-66
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    複雑な曲面を持つ造形物は、設計プロセスにおける制約と造形プロセスにおける制約を受けてきた。近年発展が著しい3Dモデラーは、設計における制限を取り払った。また、3Dモデラーの出力をそのまま造形することが可能な積層造形システムは、造形プロセスにおける制約を取り払った。ランプシェードは、曲面の法線ベクトルが輝度と密接な関わりを持つため、曲面の特徴が非常によく反映される造形物である。本論文は、3Dモデラーと積層造形システムを活用して複雑な幾何学的曲面を持つランプシェードをデザインする試みについて報告を行うものである。
  • 杉原 厚吉
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 67-70
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    オランダの版画家エッシャーは, タイル貼りの幾何学をヒントにたくさんの作品を残しているが, その中の「空と水」に代表される一群の作品パターンに着目し, 任意の二つの図形をシルエットで与えたとき, それからエッシャー風タイリングパターンを自動生成するアルゴリズムを設計し実装した.これは, 図形の連続変形, 地と図の反転タイルの敷き詰めの三つの要素を組み合わせたものである.タイリングパターン, 隙間の間隔, 色などをユーザは自由に指定できる.また相性のよい二つの図形を選択するための支援機能も組み込んだ.
  • 安福 健祐
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 71-76
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究は, 高精細没入型ディスプレイを用いた没入型避難シミュレータを開発し, 仮想空間上において, 現実で起こった避難行動特性が再現されるかを検証するとともに, PC向けの液晶ディスプレイを用いた避難シミュレータ上での避難行動と比較することで以下の結果を得た.避難シミュレータを用いた避難経路選択は, 没入型, PC型ともに他者選択経路の選択率が8割以上, 明照度経路の選択率が7割以上, 広幅員経路の選択率が6割以上であり, 今回の実験においては, 避難行動特性として追従性, 向光性, 向開放性が表れている.仮想空間上での明照度経路および広幅員経路の選択率は, 実空間での実験結果と大きな差はない.没入型避難シミュレータの広視野かつ原寸大による建築物の可視化によって, 被験者が避難経路の幅員差を正確に把握する傾向がみられる.
  • 知花 弘吉, 亀谷 義浩, 安福 健祐
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 77-82
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    パソコン上で作動する音声情報のない避難シミュレータを用いて避難体験をおこなった.音声情報がないことは視覚情報のみで避難をおこなわなければならない.これは聴覚障害者が視覚情報のみで避難することに類似していることから, 聴覚障害者の擬似体験として位置付けられる.本稿では避難行動の軌跡の類型化をはかると共に写真判別法による空間把握の特徴について分析した.その結果, 避難行動軌跡は成功者では13種類, 失敗者では16種類に分類することができた.また, 両者の避難行動軌跡は, それぞれ主に5種類であることが明らかになった.さらに, 写真判別法による空間把握においては成功者と失敗者間には統計的な有意差は認められないが, 失敗者よりも成功者の正答率は高くなる傾向を示した.
  • 石川 愛, 鈴木 広隆
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 83-86
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    関西主要3都市 (京都市、大阪市、神戸市) を対象として道路空間特性を数値化し、各都市の道路構造の特徴と、都市間における違いを把握することを目的として分析を行った。大阪市は他の市に比べて全体的に道路上の見通しが良く、京都市は整然としたグリッド状の構造をした中心部とその周辺では道路構造が異なっていることがわかった。神戸市は、海岸線を軸とした道路構造をしているため、また緑地部が占める割合が高いため、他の2市に比べて非常に複雑な道路構造をしていることがわかった。
  • 安藤 直見, 種田 元晴
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 87-94
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    建築は, 本来, ある敷地内に合理的だったり芸術的だったりする目的をもって建設されるものである。しかし, たとえば, 既存の建物間や道路上を縫うように建設される駅前のペデストリアンデッキや, ターミナルの増築を繰り返す空港など, 今日のある種の建築は, 明確な敷地をもっていなかったり, 完成することなく変化し続けている。それらの建築の平面形態は, 不定形ともいえる複雑・多様なものとなることが多い。本論では, 今日の建築の多様な平面形態を蒐集し, その特性を数量的に分析する方法について考察する。
  • 遠藤 潤一, 茂登山 清文
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 95-96
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    近年のコンピュータの価格下落や新しいデジタル・デバイスの登場によって, 情報提供システムの導入が増加している.大学においても学生への情報提供の手段として, 電子掲示板を導入する例も増えている.本研究では大学内で学生が利用する電子掲示板を例に, 情報への関心度を考慮したインターフェイス・デザインを検討する.
  • 石井 眞人
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 97-100
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本論文では、画像データベース検索において印象語のような主観的であいまいな検索語の入力でも対応する検索手法を述べる.提案する手法は, 入力語と印象語データベースを比較して文字の一致度を計算し, 一致度が高い場合はあいまい性が低いと判断して検索画像の印象度レベルを下げ, 逆の場合は上げるアルゴリズムである.また, ユーザ側からもこの検索制御の精度を指定することが可能である.本手法の有効性を確認するため, 10人の評価者が, 提案した手法と, 検索インタフェースの異なる方法を実装したシステムを比較した.その結果, 目的画像のヒット率は提案手法が低かったが, ユーザインタフェースの要である‘使いやすさ’は, 提案手法が高かった.
    今後の課題としては, ヒット率の向上に向けて, データベースの規模が拡大した場合の印象語データベース保守管理手法の開発と, 提案手法を用いた画像ヒット率の向上である.
  • 島森 功, 倉田 和夫
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 101-104
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    高尾山の最高地点は「十三州大見晴台」と名付けられ、古くから見晴らしが良い処とされてきた.我々はこの高尾山の見晴台から本当に十三州 (武蔵、相模、安房、上総、下総、常陸、下野、上野、越後、信濃、甲斐、駿河、伊豆) が見えるかどうかを山岳景観ソフトを使ってシミュレーションを試みた.また、実際の写真と比較して景観ソフトの信頼性の検証も試みた.
  • 宮腰 直幸
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 105-106
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    CADは設計作業を支援する道具として作成されたが, 一方でCADを使いこなすためには相当の手間が必要である, という声が聞かれる.作業時において, 作業のための思考に影響を与えないことが支援のための道具には必要なことだと思われるが, 現状のCADは使用のための思考が必要となり, 必ずしも支援道具として機能しているとは言い難い.
    本研究では, CADと手描き時の図形に対する操作方法の差異を調査し, その特徴からCADの操作が思考に与える影響を明らかにする.
  • 佐久田 博司, 矢吹 太朗, 香取 英男
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 107-108
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    PCの性能向上は著しく, 従来のミッドレンジのCADを学習用に利用することが珍しくなくなった.適用可能なCAD製品は数多く, 専門教育や図形学習に利用する方法が提案されている [2] ・ [8] .3次元の図形操作が特徴となることが多いため, 特にユーザインターフェースに着目して調査を行った.本研究は, 代表的なCADとして, Auto CAD Inventor, CoCreate SD, Solid Works, Google Sketchupを対象に図形の構築および編集のインターフェースを比較した.
  • 荒木 勉
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 111-116
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    筑波技術大学は日本で唯一の聴覚または視覚に障害を持つ人が学ぶための大学である。これまでの3年制の短期大学から新たに4年制の大学へと発展を遂げ、新カリキュラムを軸に4年制教育を始めて3年が経った。聴覚に障害を持っ学生のための設計・加工コースと機械システムコースの二つの機械系コースにおける機械設計製図教育では、彼らの就職先の職種としての実績が語るように非常に重要な教育科目として機械設計製図関係の科目がカリキュラムの中に組み込まれている。そして4年制大学への移行による教育科目の設置や社会の同行と合わせ、これまでの2D-CADだけではなく3D-CADを利用した機械設計製図教育や三次元モデリングマシンも稼働しての教育を始めた。聴覚障害者の学生の教育に適した三次元モデルを用いた教育環境を作りながら、体感的に把握できる教育システムとして発展、利用している。そしてこの利用もネットワーク時代の大学間交流をベースに、他大学の学生さんの学びを交流の中で感じ、自らの枠を広げながら教育の質を高めることの実践も、互いに協力する相互の取り組みの中での教育交流によるものである。
    本論は、本学機械系のコースにおける設計製図教育の中でペーパーモデルに始まり三次元CADからRPモデリングまでの教育の流れの中で三次元モデルにより図面の中の確実な設計を自ら把握でき、彼ら自身責任を持った図面が描け、加工に結びつくような三次元モデルの利用と教育そして教育環境について述べる。
  • 岩田 亮, 平野 重雄
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 117-120
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    製品開発の効率向上を目指して, 設計の高度化が各方面で行われている.特に輸送用機器, 精密機器, 電気機器の分野などでは三次元CADが製品開発を行う上でのツールになっている.数年前には, 三次元CADは手間がかかるだけで, 使いものにならないと言われていた設計の現場が何時の間にか, 今は三次元CADの時代であると言うように変わってきている.設計・開発期間の短縮=三次元CAD化という流れが主流になる.一方で, モデリング機能のみの追及などの部分最適化により当初の目的から乖離した結果となることが多く報告されている.そこで, 三次元CADの利用状態に関する企業の実態調査を行い各項目について考察した.
    本論は, 全体的な三次元CADの使われ方, 設計プロセス上での用い方について, 調査内容とその結果および考察を論述している.
  • 喜瀬 晋, 関口 相三, 奥坂 一也, 平野 重雄
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 121-124
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    設計ツールの一つである3DCADは航空機や自動車関連企業では, かなり昔から設計現場で活用されていたが一般産業機械等の設計現場において, その導入時期と活用頻度の差が各企業にあった.また設計情報を人から人に伝達する2次元図面は, 今でも製作現場に存在し, 設計情報を絵と文字で表現する方法は今後も全く無くなる訳ではなく、これからも重要な伝達手段と考える.
    しかし, 日本の製造業の国際競争力の強化と相まってますます競争の激化が進み, そのため海外製造拠点化, 製品の短期ライフサイクル化, 多種少量生産化が進み, 日本での役割は企画, デザイン, 設計が主となり, 3DCADを必然的に導入せざるを得なくなったと予想する.本報では, 機械系新入社員の3DCAD基礎操作研修の教育内容を示し, さらにその研修効果について述べる.
  • 山口 純
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 125-127
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 小林 則昭
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 129-132
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    三次元CADの教材作成にあたり、どのような内容を組み込んでいくべきなのかをユーザー側の仕事の流れから必要事項をピックアップし、検討する必要がある。そこで、「0からの設計を行おうとしている設計者」を対象として、業務の流れからどのような内容を教材として組み込むべきなのかを挙げ、教材として必要な内容をまとめる。
  • 工藤 康寛
    2008 年42 巻Supplement2 号 p. 133-136
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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