日本医療・病院管理学会誌
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研究論文
地域の医療提供体制が住民の安心感へ及ぼす影響
三澤 仁平
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2011 年 48 巻 2 号 p. 65-72

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抄録

地域における医療提供体制が住民の安心感とどのように関連しているのかを明らかにすることを目的とする。無作為抽出された仙台市に居住する20歳から69歳の男女1,500名を対象に,2009年5月から7月に郵送調査を行なった。地域の医療提供体制として,近接病院までの距離,病床数,一般診療所数(人口千対),歯科診療所数(人口千対)を用いた。地域の医療提供体制に対する安心感を応答変数として,マルチレベル分析を行なった。その結果,級内相関係数は0.225であった。また,近接病院までの距離と医療提供安心感とが有意な負の関連をもち,一般診療所数と有意な正の関連を有していた。病床数と歯科診療所数に関しては有意な関係が認められなかった。個人属性や社会経済的地位で統制したところ,効果の大きさはわずかに増加した。安心感という点から医療提供体制を確立するためには,日常生活圏としての地域という観点を考慮に入れることが望まれる。

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© 2011 一般社団法人 日本医療・病院管理学会
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