日本医療・病院管理学会誌
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研究資料
都内私立大学病院本院の職員が患者・患者家族などから受ける院内暴力の実態
(私大病院医療安全推進連絡会議共同研究)
岩尾 亜希子藤原 喜美子長谷川 志保子上野 京子太田 久子長谷川 幸子櫻井 順子會田 秀子中澤 惠子小市 佳代子古畑 裕枝中野 八重美金子 恵美子稲垣 一美柳 努北原 るり子山下 小百合落合 和徳
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2013 年 50 巻 3 号 p. 219-227

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抄録
院内暴力の現状は,幾つか報告されているが,高度先進医療を担う大学病院に特化した報告はない。私立大学病院医療安全推進連絡会議では,職員が安全に働くための環境を整備する事を目的に2011年に都内私立大学附属病院本院に勤務する全職員29,065名を対象に質問紙による調査を行った。その結果,回収率は78.6%で過去1年以内に院内暴力を受けた人は44.3%だった。更に暴力が原因で「退職したいと思った」が3.7%(1,159名),「死にたかった」が0.2%(58名)いるにもかかわらず個人の対応としては,我慢や謝罪をしている現状が明らかになった。又,各施設で整備されているサポート体制の認知度は低く「サポート体制が無い」,「わからない」と回答した職員が合わせて71.7%だった。院内暴力に対する不安を5段階評価で2以上(何らかの不安を感じている)の職員が86.3%いた事は重く受け止められるべきであり,院内暴力の現状認識と有効な対策の立案が急務であるとともに患者・患者家族との信頼関係の構築が必須である。
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© 2013 一般社団法人 日本医療・病院管理学会
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