日本医療・病院管理学会誌
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研究資料
ワーク・ライフ・バランス推進ワークショップ事業報告書から新規参加施設の課題設定における内容分析
原田 博子
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2016 年 53 巻 2 号 p. 121-129

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抄録
日本看護協会が実施したワーク・ライフ・バランスワークショップ事業報告書から,平成22-24年度に新規参加した施設の課題解決に向けた取り組みをKH Coderにより内容分析した。32都道府県236施設の課題解決に向けた取り組みは,4,648のキーワードに抽出でき,それを22の課題設定に分類した。課題設定は,〈WLB基礎部分〉〈WLBの取り組み〉〈取り組み方法〉〈成果を視野に入れた取り組み〉の4つのカテゴリーに分類した。今後4ヶ月のカテゴリー割合では,〈取り組み方法〉がどの年度も35%以上を占めていた。それに対し,今後1年間・今後3年間では〈取り組み方法〉が減少し,〈WLB基礎部分〉〈WLBの取り組み〉が60%以上に増加し,WLB本来の取り組みに移行していた。このことから,ワークショップでの支援は有効であったと考える。課題設定間の関係性では,「やりがい向上」が他の課題設定に強く結びつき,今後の推進に必要な取り組みであることが示唆された。
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© 2016 一般社団法人 日本医療・病院管理学会
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