2018 年 55 巻 1 号 p. 19-26
1980年代以降の病院の平均在院日数の短縮化は,一般的には,診療報酬の点数誘導によるものと見なされているが,個々の病院の施策への反応はさまざまである。開設者別に一般病院の平均在院日数の年次推移を長期的に辿り,施策との間に何らかの関連性を見出すことができるかを検討した。
病院報告の1971年から2014年までのデータを用いて,ジョインポイント回帰分析を行ったところ,在院日数は開設者ごとに異なる変遷を辿っていることが明らかになった。また,基本史料から在院日数に関わる施策を抽出して傾向をまとめところ,高齢者の長期ケアを分離する施策と,在院日数短縮に経済的インセンティブを与えて急性期ケアへ誘導する施策という二つの大きな流れに分けることができた。
在院日数の年次推移に関しては,医療法人において他との違いが際立っており在院日数の変曲点に相当する施策も複数見出されることから,施策に強く反応した可能性が示唆された。