1999 年 11 巻 4 号 p. 245-253
カイラン白花品種を用いて, 花芽形成に及ぼす低温処理期間, 苗齢並びに催芽種子の低温処理の影響について検討し, 次の結果が得られた.
1.低温処理 (10℃/5℃, 明/暗期) により花芽の形成が促進され, 着花節位が低下した.
1週間処理よりも2週間処理で花芽形成の促進効果が大きくなった.'白心', 'カイランT''および'カイランM'では低温処理中に, '中国芥藍', '白花黒葉'と'芥藍K'では低温処理後に花芽が形成された.
2.'白心'と'カイランT'では1週齢以上, 'カイランM', '中国芥藍', '白花黒葉'と'芥藍K'では2週齢以上の植物体に低温処理したとき花芽を形成した.
3.'白心'と'カイランT'の催芽種子低温処理では, 花芽形成がやや促進された.しかし, 催芽種子を低温処理した場合よりも生育温度がより大きく花芽形成に対して影響した.