保健医療社会学論集
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研究ノート
看護師のケアとは何か——看護師のケア実践を事例として
内山 裕美
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2020 年 31 巻 1 号 p. 84-93

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抄録

本稿は、質的調査から看護師のケアとはどのようなプロセスかを明らかにすることを目的とする。キャリアを積んだ看護師10名に半構造化面接を行い、M-GTAを用いて分析した。

キャリアを積んだ看護師のケアを困難にするものは、患者のリアリティ分離であった。しかし、看護師自身が内省を繰り返しながら個の限界性を認識し、他者との相互補完関係を築きながら患者と向かい続け、困難の乗り越えをはかる。これらをケアの基盤として、一人ひとりの患者の変化に即した4つのケアである〔聴くケア〕〔生活を見据えるケア〕〔変化に対応するケア〕〔シームレスケア〕を重ね合わせながら実践し、一人ひとりの患者の生活再建を目指していくプロセスであることが明らかになった。

看護師のケアとは、患者と向き合う中でそのつど内省しつつ、患者や家族、ケアにかかわる人たちとインタラクティブな関係を築きながら、患者の変化に即した個別具体的なケアを実践することである。

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© 2020 日本保健医療社会学会
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