抄録
融解粒子の定量観測は寒候期における降水量測定に重要である。融解中の降水粒子はレーダ観測でブライトバンドとして特徴づけられ、ブライトバンドの生成原因や融解する粒子の誘電率の変化に着目した研究は多いが、融解中の粒子を定量観測した事例は少ない。
我々は、2003年7月より東京大学生産技術研究所において、マイクロレインレーダ(METEK社、以下MRR)による降水の連続観測を行っている。MRRはFMCW形式による周波数24.1GHzを用いた簡易型のドップラーレーダであり、鉛直ドップラ速度とレーダ反射強度因子のスペクトルが測定可能である。
本研究では2004年12月29日に本州の南を南岸低気圧が通過し、東京で明け方から雨から雪に変化したときの、MRRによる観測と粒子融解モデルとの比較結果を報告する。