抄録
地球温暖化による積雪水量減少の解析を新潟県の標高の異なる流域で行った.1979/80~2007/08の29冬季の気象データと,この地域での50年間の気温上昇に相当する2℃上昇の条件で,計算を行った.標高の低い流域で,降雪量の減少,厳冬期の融雪量の増加,それに伴う積雪水量の減少が顕著であった.降雪量がもっとも減少するのは標高0m付近で,822mmが269mmに減り,減少分は553mm,67%にもなった.気温上昇で,降雪をもたらす気温帯の期間が最も減少する高度であるためである.この高さでは,厳冬期においても融雪が起こるため,積雪水量の増加も抑えられる.このように,温暖な積雪地域ほど,温暖化による積雪の減少が著しいことが示された.