抄録
全球気候モデルMIROCを構成する陸面過程モデルMATSIROに、全球統合水資源モデルH07の灌漑と取水に関するサブモデルを移植した。この結果、耕作期間中の灌漑地の土壌水分を人為的にコントロールする、という数値実験が可能となった。このモデルを用いて全球の大気陸面過程をシミュレートすることで、灌漑が全球の気候システムに与える影響を定量的に評価した。モデルが推定した灌漑用水量は先行研究より過小であったが、妥当な値であった。灌漑の効果により、全球平均気温が0.08K減少し、降水量が1.5%増加するという結果が得られた。