抄録
極端な気象現象の正確な将来変化予測を行うためには、対象とする現象を予測モデル内で降水強度などの結果のみならず、現象の物理過程が再現されていなければならない。21世紀気候変動予測革新プログラム「極端現象予測」では、全球20km大気大循環モデル(AGCM)、日本領域5,2,1km領域気候モデルを用いて、気候変動下における極端気象現象の予測を行ってきた(e.g. Kitoh et al. 2009, HRL)。そこで本稿では、最終年度を迎えた本プログラムで、これまでに得られた極端現象の将来予測に関する知見を3例紹介する。