抄録
本報告では、地域気候モデルにより計算される日降水量の極値を対象として、複数のパラメトリックなバイアス補正手法を適用し、補正効果の相互比較を実施した。RCM20による日降水データを用いて、茨城県水戸周辺の地域を対象に100年確率降水量を算出した。バイアス補正においては、降水量の出現頻度をパラメトリックな分布形状で表現し、観測データとモデル出力の累積確率を比較することにより補正を行った。4種類の分布形状について補正を行った結果を比較したところ、確率降水量の値に違いは生じたものの、現在気候と将来気候を比較した場合の確率降水量の変化率については手法間の違いが小さかった。