水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会2017年度研究発表会
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【流出・水文統計】9月21日(木)9:00~10:30
貯留関数パラメータの流域代表値の特定とその適用に関する一考察
藤村 和正*井芹 慶彦*鼎 信次郎岡田 将治村上 雅博
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p. 37-

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抄録

より高い精度で洪水流量を算定し,河川整備計画や洪水時のダム管理に反映させることを念頭に置き,任意(未知)の洪水に対して適切なp値とk値の特定を試みた.早明浦ダム流域を対象とし、30年間の水文データを1986年~2000年までの校正期間(15年間)と2001年から2015年までの評価期間(15年)に区分し、それぞれ22個の対象洪水を抽出した。そして、校正期間では、p-k値を変動させて多数回の洪水流出解析を行い,Nash係数(NSE)の分布図を作成し,全対象洪水のNash係数分布図を平均化して流域代表値としての貯留関数パラメータ、p-k値を特定した。評価期間では、そのp-k値を用いて長期流出解析を行い、長期ハイドログラフから22個の対象洪水を抽出し、Nash係数により誤差評価を行った。
本研究により,Nash係数分布図を重ね合わせることにより,流域代表値としての貯留関数パラメータを表すことがでた.そして,その値を長期流出解析に適用したところ,洪水流出に対して概ね良好な再現性を得ることができた。

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© 2017 水文・水資源学会
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