水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会
セッションID: OP-3-01
会議情報

口頭発表(一般セッション)
時空間スケールに着目した線状対流系発生環境場の統合的解析
*福田 果奈仲 ゆかり中北 英一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

近年日本の梅雨期において,線状対流系による豪雨災害が頻発している.線状対流系には,広範囲に雨を降らせて梅雨前線付近で発生する前線付随型のAタイプと,局所的な大雨をもたらし梅雨前線から南へ100kmほど離れたところで発生する孤立局所型のBタイプに分けることができる.本研究では,このような時空間スケールの違いに基づいた観点から,線状対流系の発生・発達メカニズムの解明に向けて,環境場の解析を行った.その結果,時空間スケールの違いによって線状対流系の発生位置や環境場の条件に違いがあることが明らかとなった.また,Aタイプは梅雨前線による大規模な収束が発生において重要であるのに対し,Bタイプは発達における自己組織性が強く,最初の積乱雲発生のために,限定的な環境場が必要であると示唆された.

著者関連情報
© 2023 水文・水資源学会
前の記事 次の記事
feedback
Top