持続的血液濾過透析(continuous hemodiafiltration, CHDF)に使用する市販の血液濾過器5製品[パンフローAPF-06S(APF),PSフィルターC07(PS),ヘモフィールSH-0.8(SH),ヘモフィールCH-0.6L,UTフィルターUT-700S]を比較評価した。腎不全を併発する重症患者18例に対して,5製品を無作為に割り付け,溶質除去性能および限外濾過率を経時的に測定した。低分子量溶質(尿素窒素,クレアチニン)の除去性能は,製品間で有意差を認めず,24時間後の低下も見られなかった。低分子量蛋白質(β2ミクログロブリン,ミオグロビン,インターロイキン6)の除去性能はAPF,PSが高く,24時間後の低下も軽微であった。どの製品もα1ミクログロブリンの除去は十分でなく,またアルブミン漏出は見られなかった。限外濾過率はAPF,SHが高く,長時間の使用が可能であった。長い膜寿命と共に低分子量蛋白質除去性能が求められる血液濾過器として,総合的にAPFが最も優れている可能性が高い。