日本集中治療医学会雑誌
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総説
気管挿管から声門上気道確保器具へ —気道確保の過去・現在・未来—
上農 喜朗
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2013 年 20 巻 4 号 p. 581-587

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抄録
気管挿管とマッキントッシュ型喉頭鏡は永らく気道管理のゴールドスタンダードと認識されてきた。ビデオ技術の進歩により,声門を直接視認しないで気管挿管を実施できる間接視認型ビデオ喉頭鏡が急速に普及している。気管チューブ誘導機構を有する間接視認型ビデオ喉頭鏡によって,胸骨圧迫中も安全・迅速に気管挿管ができるようになった。声門上気道管理器具の開発・普及によって,気管挿管を行わないで安全に全身麻酔中の気道確保を実施できるようになった。気道確保困難症例での使用だけでなく,心肺蘇生や院内急変対応時の気道確保器具としても有効である。今後も患者の安全と治療効果の向上を実現する新しい技術や器具の開発が続くことを期待したい。
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© 2013 日本集中治療医学会
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