日本集中治療医学会雑誌
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原著
重症小児の鎮静スケールState Behavioral Scale日本語改変版の信頼性
小泉 沢山本 貴久美宇佐美 ゆか川崎 達也宮津 光範黒澤 寛史植田 育也
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2015 年 22 巻 3 号 p. 189-193

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抄録
【目的】State Behavioral Scale(SBS)日本語改変版(以下,改変版SBS)の評定者間信頼性を検証する。【方法】SBSを和訳し,自発呼吸に関する項目を改変した鎮静スケールを作成した。小児集中治療室で人工呼吸管理中の患者(15歳以下)を対象に,患者担当看護師と,リーダー看護師あるいは小児集中治療科医師の2名による評価の一致率を,重み付きκ係数で検証した。【結果】対象患者10名,評価回数63回,改変版SBSの評定者間信頼性はκ=0.57であった。改変版SBSの構成要素それぞれの信頼性は,自発呼吸κ=0.78,咳κ=0.56,刺激に対する最良の反応κ=0.59,ケア施行者への関心κ=0.21,ケアや処置への耐性度κ=0.56,あやしの効果κ=0.61,体動κ=0.60であった。【結論】改変版SBSの一致率は中等度で,構成因子に一致率の低い項目があった。スケールの修正と再評価が必要である。
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© 2015 日本集中治療医学会
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