日本集中治療医学会雑誌
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活性化プロテインCはエンドトキシン投与ラットにおいて炎症性サイトカイン産生と白血球
血管内皮相互作用を抑制する
射場 敏明木所 昭夫福永 正氣永仮 邦彦須田 健吉川 征一郎
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2005 年 12 巻 3 号 p. 191-195

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抄録
目的:エンドトキシン血症における活性化プロテインC(APC)のサイトカイン産生,白血球接着調節作用を検証する。方法:ラットにAPCを投与した後にエンドトキシン(LPS)を投与するAPC群(n=12)と0.5%アルブミンをした後にLPSを投与するコントロール群(n=12)を設定し,1,3時間後に炎症性サイトカイン(各群n=5),1,2,3時間後に腸間膜細小静脈における接着白血球を算定した(各群n=7)。結果:tumor necrosis factor, interleukin-6, cytokine-induced neutrophil chemoattractantレベルはAPC群において有意に抑制された。一方monocyte chemoattractant protein-1には差がなかった。さらにAPC群では白血球接着が有意に抑制された(P<0.05)。結論:APCはサイトカイン産生や白血球接着を抑制し,微小循環維持に有利に作用する。
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