日本集中治療医学会雑誌
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急性心筋梗塞再疎通症例におけるミオシン軽鎖I流出動態に関する検討
島井 新一郎高野 照夫高山 守正清野 精彦星野 公彦富田 喜文宗像 一雄早川 弘一
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1995 年 2 巻 4 号 p. 201-206

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抄録
心筋梗塞初回発作で,緊急冠動脈造影で再疎通が確認された19例(責任冠動脈がAmerican Heart Association (AHA)分類#6,#7)を対象に,ミオシン軽鎖I(MLC-I)流出動態と回復期心機能の関連につき検討した。緊急冠動脈造影未施行の6例をcontrol群とし,比較検討した。MLC-I流出曲線は,第1ピークが大なる2峰性流出動態を示す7例(A群),第2ピークが大なる5例(B群),1峰性の7例(C群)の3パターンに分類された。2峰性の流出動態を示す場合,回復期左室駆出率(LVEF)は第2ピークのみと有意(r=-0.610,p<0.05)の負相関を示した。なお,LVEFの平均値と標準偏差はA群44.4±13.1%,B群60.9±16.5%,C群62.3±14.3%で,A群はC群およびB+C群(62.0±15.0%)に比し,有意(P<0.05)の低値を示し,control群(49.8±14.8%)とは有意差を認めなかった。再疎通までの時間は,A群はB+C群に比し,有意(p<0.05)の長時間(5.72±1.11vs3.84±0.80時間)を要した。MLC-I流出動態を分析することは,再疎通療法の評価と回復期心機能の予測に有用である。
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