日本集中治療医学会雑誌
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集中治療領域における抗菌化学療法
斎藤 篤
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1998 年 5 巻 1 号 p. 3-8

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抄録
細菌感染症の化学療法は,原因菌の明らかな場合の基本的な抗菌化学療法と,救命を目的に原因菌が特定される前に感染病巣での原因菌を推定し,薬剤耐性度を予測して初期治療を開始する,いわゆるempiric therapyとに大別される。集中治療領域での化学療法は後者に属することが多い。いずれの方法によるにせよ,病態や全身状態を把握したうえで,抗菌薬の体内動態や安全性を考慮して選択薬剤ならびに使用法を決定する。なお,化学療法開始後も経過を十分に観察し,可能な限り原因菌あるいは交代菌の捕捉や無効例の原因検索にも努めなければならない。
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