農業農村工学会論文集
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研究論文
先受ルーフ工法における横掘削による地盤の変形・破壊問題に関する模型実験と有限要素解析
外木場 康将岡島 賢治飯田 俊彰田中 忠次
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2010 年 78 巻 2 号 p. 113-120

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抄録

低土被りで既設線路や道路を供用したまま直下に農業用排水路を構築する方法に非開削先受ルーフ函体築造工がある.しかし本工法適用にあたり,掘削による地盤の変形~崩壊機構が明確になっておらず,具体的な設計手法も確立されていない.そこで本研究では,施工を模擬した地盤崩壊実験と弾塑性有限要素解析を実施し,掘削による地盤の挙動について検討を行った.本解析モデルの特長は,地盤の限界荷重解析に適している4節点アイソパラメトリック平面要素で1点での低減積分を使用し,地盤のひずみ硬化・軟化およびせん断帯の影響の考慮,implicit-explicit混合型の動的緩和法の採用である.実験結果より,掘削面下部から地表面への地盤崩壊モードが確認でき,数値解析は地盤の崩壊過程,地表面沈下傾向に関して実験結果と同様の傾向が確認できた.

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© 2010 公益社団法人 農業農村工学会
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