在来種であり,視界を遮らない草高であるカサスゲの植栽水路に,ばっ気,返送を組み入れた場合の汚水の水質浄化特性を評価した.その結果,返送はばっ気の有無に関わらずBOD除去効率を向上させた.ばっ気は返送有りの条件においてBOD除去効率を向上させた.返送を行わなかった場合のBOD除去速度は15g・m-2・d-1程度が最大であり,ばっ気,返送を行うことによって,20g・m-2・d-1以上に上がることが確認された.D-BOD除去効果が高かったことから,バクテリアによる有機汚濁負荷の分解・除去が進んだものといえる.ただし,ばっ気による硝化が進まなかったことから,窒素除去効率は上がらなかった.消費電力が多いばっ気に替わる硝化能力の高い酸化方法の検討が必要である.