農業農村工学会論文集
Online ISSN : 1884-7242
Print ISSN : 1882-2789
ISSN-L : 1882-2789
研究論文
ベトナムにおける農家用バイオガス発生装置導入によるCDM事業の排出削減及び経済性の評価
松原 英治泉 太郎NGUYEN Huu ChiemNGUYEN Hieu Trung
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 82 巻 6 号 p. 403-412

詳細
抄録

途上国では農村部が主要な温室効果ガス排出源であり, 生産性向上や生活改善を図りながら, 排出削減を達成することが課題である.途上国での排出削減量を炭素クレジット(CER)へ収益化する京都議定書の仕組みとして, クリーン開発メカニズム(CDM)がある.ベトナムのメコンデルタ農村部で, 961戸の農家へのバイオガス発生装置(BD)の導入により, 調理用燃料をバイオガスで代替し, 排出削減と経費節減を図るCDM事業を計画した.このCDM事業では, 1,403tCO2•year-1の排出削減が見込まれたが, 2008年のCER価格30US$•tCO2-1では資金不足となった.BD導入によるCDM事業の実現可能性は低いが, 事業形成の過程で明らかにされたBD導入方法や排出削減量の評価手法は, 今後ベトナムが策定する排出削減計画に活用できる.

著者関連情報
© 2014 公益社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top