抄録
ヨシと同じイネ科であるイネの籾殻は, 灰化することでポゾラン反応を起こすコンクリート用混和材になることが知られている.そこで, 本研究では, 水域に植生しているヨシの維持管理と持続的な有効利用を目的とし, ヨシ灰の化学成分の同定とコンクリート用混和材として利用した際のモルタルの強度発現特性について基礎的研究を実施した.その結果, ヨシ灰の主成分は籾殻灰と同様にSiO2であり, 焼却条件によってはポゾラン反応を有する材料になりうることを示すことができた.また供試体の強度発現特性から, ヨシ灰は単位セメント量の軽減に寄与できる材料であることを示した.加えて, 汽水域に植生していたヨシを灰化した場合においても含有する塩化物イオン量は, JIS規定の1/1,000以下と微量であることから鉄筋腐食などを懸念する必要がないと推察された.