長野県の梓川右岸地区では, 水路床高の大きく異なる急勾配の無圧トンネルを合流させて暗渠に放流する合流施設を整備しなければならないが, 現場条件から既存の合流施設を適用できない.そこで, 下水道事業で整備される多段自由落下式高落差工に倣い, 3段のステップによって支線からの流れを十分に減勢させながら落下させた後に, 本線の流れに合流させる新たな合流施設を考案し, その水理模型実験を行った.減勢効果は, 支線からの流れの影響を受けて本線からの流れが阻害されることにより本線内の頂部に頻繁に衝突する大きな波立ちが発生するか否かと, 下段ステップからの流れが合流施設の下流側壁面に衝突するか否かに着目することで評価できた.