農業農村工学会論文集
Online ISSN : 1884-7242
Print ISSN : 1882-2789
ISSN-L : 1882-2789
研究報文
水路床高の大きく異なる急勾配無圧トンネルの合流施設の水理設計のための実験的検討
浪平 篤中田 達中嶋 成樹重盛 玲二樽屋 啓之
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 85 巻 1 号 p. II_7-II_15

詳細
抄録

長野県の梓川右岸地区では, 水路床高の大きく異なる急勾配の無圧トンネルを合流させて暗渠に放流する合流施設を整備しなければならないが, 現場条件から既存の合流施設を適用できない.そこで, 下水道事業で整備される多段自由落下式高落差工に倣い, 3段のステップによって支線からの流れを十分に減勢させながら落下させた後に, 本線の流れに合流させる新たな合流施設を考案し, その水理模型実験を行った.減勢効果は, 支線からの流れの影響を受けて本線からの流れが阻害されることにより本線内の頂部に頻繁に衝突する大きな波立ちが発生するか否かと, 下段ステップからの流れが合流施設の下流側壁面に衝突するか否かに着目することで評価できた.

著者関連情報
© 2017 公益社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top