農業農村工学会論文集
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研究論文
灌漑用揚水水車の揚水性能の解明と導入方法の検討
廣瀬 裕一後藤 眞宏小林 久
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2018 年 86 巻 2 号 p. I_265-I_274

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抄録

直径2,000mmの揚水水車を用いた実規模の水理模型実験を行い, 揚水性能を検討した.その結果, 揚水時に発生する損失の主な要因は筒の設置角度による損失と汲み上げた水を樋に注水する際の損失で, これらの影響が軽微な場合は筒の容積の70~80%が揚水され, 日揚水量は本論文での実験条件ではおよそ50~150m3/dであった.損失を軽微にするためには, 水受板の水没深と周速度に留意して筒の寸法を決定し, その筒の最適設置角度で揚水水車に設置することが有効である.揚水水車の回転の有無は, 揚水水車の設置で発生する堰上げ量が関係し, 設置する筒の容積が大きいほど回転に必要な堰上げ量が増し, 水受板の水没面積が大きいほど揚水水車の回転に必要な堰上げ量が得やすいことが明らかになった.以上の特性を考慮して揚水水車の導入の可否を判断できるフローチャートを作成した.

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© 2018 公益社団法人 農業農村工学会
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