2022 年 90 巻 1 号 p. I_209-I_216
農業用水路に繁茂するオオカナダモ(Egeria densa Planch.)の新しい駆除方法の開発を目的とし,光条件とオオカナダモの生育状態の変化に着目して,屋内実験と屋外実験の2つの実験を行った.その結果,屋内実験では20μmol·m-2·s-1(1,400lx)程度まで遮光を行うことで茎葉部の最大引張荷重は著しく減退し,根部の発根数にも強い抑制効果があることが明らかとなった.また,実際の農業用水路にて行った屋外実験においても,85~90%遮光区,95~98%遮光区にて茎葉部の最大引張荷重が低下し,特に95~98%遮光区では,8月から10月にかけて無遮光区の1/2程度の引張荷重まで低下した.