2022 年 90 巻 2 号 p. I_229-I_237
農業用パイプラインに適用されているガラス繊維強化ポリエチレン管(以下,PE-GF管という)は,ポリエチレン管よりも延性が低いため,管軸方向の追従性について曲げ性能限界を把握する必要がある.そこで,本報ではPE-GF管の電気融着継手(以下,EF継手という)の許容曲率半径に着目し,実際の管路で水平曲げ試験を実施し,曲げ限界性能把握とEF継手の曲げ終局限界を確認した.その結果,緩やかな曲線化した管路(曲率半径20D(D:管外径))では,バット融着継手を含むEF継手に終局点が現れないとともに,管周方向の断面に大きな変化は見られず,通水断面に影響しないことがわかった.また,PE-GF管のEF継手の管軸方向許容曲率半径を60Dにすることが妥当であることを確認した.