農地土壌の物理性は,“人為的管理作業”の影響を受けで時期的, 空間的に大きく変動する。ここでは, 土壌管理作業が, 二毛作水田の土壌水分, 乾燥密度の空間変動性に与える影響を, 香川県内の2壌場で採取した試料をもとに検討した。その結果,(1)土壌水分.乾燥密度の空間分布は, 代かき作業の前後で大きく変化すること,(2)これらの物理性の空間的相関構造は, 麦収穫後の耕運状態, 水稲収穫後の代かき状態とともに, 1mのオーダでは存在しないことが明らかになり, 二毛作水田において耕運・代かき作業は作土を空間的に均一化し, この均一化された空間構造は, 時間的にそのまま維持されているものと考えられた。