1990 年 1990 巻 150 号 p. 37-43,a1
スプリンクラによる防除は, 薬液を多く要していることから, 散布施設の改良や利用法について, 実際の園地において体系的に検討することが重要であるとし, スプリンクラの散液特性と樹冠に対する散液付着に関して幾多の実験を行い, その問題点について考察した。とくに, 液滴の大きさや, 樹冠に対する液滴の投入角度が樹冠内部の付着に影響することを明らかにするとともに, 他の散布法に比べて散液の付着比率が低いことを指摘したうえで, スプリンクラの器種選定や改良, 効果的な配置法はもとより, 樹形の改善や散布方法など, 散液付着の向上に関して, なお一連の検討を要するとした。