抄録
風荷重や地震荷重のような非軸対称荷重を受ける単一サイロの力学挙動を研究した。解析は平面要素を組合せるシェル有限要素法を用いて行った。選定したシェルモデルに対する,非軸対称な風荷重と地震荷重の算定法を示した。この方法で風速35m/sおよび震度0.339(サイロ塔体のみ)と震度0.281(サイロ内容物)にそれぞれ相当する荷重での変位と内部応力を計算した。これらの荷重の大きさは日本建築学会の示方書に示された数値に基づくものである。
サイロ使用時におけるこれら荷重の引きおこす変位や応力を一般状態のそれと比較するとサイロ壁には大きな応答変位や応力の生じることを確認した。