抄録
集落地域整備では,農家は非農用地を宅地化可能な土地として獲得するため,土地区画整理の早期実施が法の目的実現,ひいては計画技術上の重要な課題となる。
本論では,こうした地区が当面する課題を,(1)手続きの連続性および(2)評価の連続性として整理し,これらの内容を明らかにした。また,課題解決の工夫をした事例を検討することによって,集落地域整備を進める上で必要な換地に関連する技術の提案を行った。
事例地区として,兵庫県加古川市K地区を選定した。同地区は主として評価の連続性の工夫に特徴をもつが,新規宅地の創出に当たって換地評価と基盤整備方法を工夫し,問題の解決を試みた。