土壌の体積含水率θや電気伝導度の測定法として進展してきたTDR(Time Domain Renectometry)の原理は,土壌の凍結深計測にも応用できるものと思われる.そこで,砂土,砂壌土を試料として,人工的に作成した凍土層を未凍結土層に重ねた界面の明確な土壌系を準備し,これに対するTDRを用いた凍結深計測の基礎的な室内実験を行い,その精度を検討した.その結果,蒸留水でθを調整した土壌の凍結深は,ノギスなどによる直接測定値との平均絶対誤差が,θ~0.2の場合で0.28cm,θ~0.1の場合0.34cm内の高精度で計測できることがわかった.また,塩類化土壌ではさらに精度よく計測できることもわかった.