抄録
輝石安山岩は, アルカリ・シリカ反応によってコンクリート構造物に被害を与える岩石として知られている.
この輝石安山岩を含む粗骨材を使用して, アルカリを添加したコンクリート円柱供試体についてオートクレープ養生を繰返し行った. このことによって反応を促進させ早期に反応性骨材であるか否かの資料を得ようとするものである. 供試骨材をそのまま粗骨材として使用するため, より信頼性の高い結果が得られるものと考えられる. また, 繰返し反応促進試験(繰返しオートクレープ養生)を終了した後, 40℃, コンテナ養生を実施し, 1,000日経過した結果と繰返し反応促進試験の結果から, 繰返し反応促進試験方法の有効性を確かめた.