近年, 公共用水域の水質保全, 生活環境改善のため汚水処理施設の整備が盛んに行われている.他方, 発生する汚泥量は年々増加し, 処分に要する経費は大きな負担となってきている.鳥取県の日吉津村, 大山町, 西伯町は汚泥の共同コンポスト化による農地還元を目指し, 高品質なコンポスト化の研究を行っている.本研究の結果, 次の点が明らかとなった。(1) 小型実験装置による長期間の発酵実験により, 槽内温度が60-80℃, 含水率が40-50%と良好な発酵を得た.(2) 二次発酵後のコンポスト製品の成分が, 有機質肥料等推奨基準値に適合する良好な製品となった.(3) 副資材に用いるカロリー源の米糠の添加が, コンポスト製品のカリ含有量を増加させる.