農業土木学会論文集
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埋設パイプの浮上に伴う限界抵抗力に関する実験的検討
毛利 栄征河端 俊典Hoe I. LINGLixun SUN
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2000 年 2000 巻 205 号 p. 25-33,a1

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抄録

地中に埋設されるパイプラインは地下水位の上昇によって浮力が作用する場合がある.この上向きの押上げる力に対する抵抗力はパイプに作用する鉛直土圧やアンカー基礎の引抜き抵抗力の予測式などを用いて求めることができる.しかしながら, これらの予測式は土被りがパイプやアンカーの基礎幅に比べて2倍以上の比較的深い領域での研究の蓄積を基本としており, 直径以下の極浅く埋設するパイプラインなどには適用実績を持っていない.
本論では, パイプの押上げ実験を実施しジオグリッドや砕石などを用いたパイプの浮上対策方法は無対策のものに比べて押上げ抵抗力の改善効果が大きく極浅く埋設した場合でも3倍の抵抗力を発揮すること確認した、さらに, 既往の抵抗力の予測式と比較し, VermeerやTrautnannの提案するモデルによる予測式が対策工法の浮上抵抗力を十分予測できることを明らかにした.

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© 社団法人 農業農村工学会
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