抄録
自然粘土および鉱物粘土を用いて, 収縮定数試験を行い, 収縮定数の一つである収縮限界と他のコンシステンシー限界値およびpHとの関係を検討した. その結果, 以下の事柄が明らかとなつた.(1) 収縮限界はカオリナイトのほうがベントナイトより著しく高く, ベントナイトを多く含む土ほど低い.(2) 塑性指数Ip<100の範囲では, 収縮指数Is (=塑性限界wp-収縮限界ws) はIpに比例して大きくなり, Ip>100の範囲では, IsはIpによらずほぼ一定となる.(3) 液性限界wLはほぼpHの2乗に比例して増大する.(4) IsとpHとの間には, ほぼ比例関係が成立する.