農業土木学会論文集
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プレッシャーインフィルトロメータ法を用いた原位置透水試験の測定精度
森井 俊広井上 光弘竹下 祐二
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2000 年 2000 巻 207 号 p. 321-329,a1

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抄録
圃場飽和透水係数を測定する方法として, 単一リングからの定水頭浸潤理論にもとつくプレッシャーインフィルトロメータ法が広く用いられている.試験方法は非常に簡単で, 装置も単純である. 本研究では, 細粒分をあまり含まない砂からなる圃場を対象に, プレッシャーインフィルトロメータ法の測定精度, ならびに測定の対象となる土壌領域の深さについて検討した. まず, プレッシャーインフィルトロメータ法により圃場飽和透水係数を測定し, これを, 同一地点から採取した100cc定容積の土壌コアの透水係数と比較した. 142地点での測定から, 平均値でみて, 27%ほど高めの結果がえられ, 実用的な測定精度をもつことが確認できた. 次いで, 有限要素法を用いた数値計算により, 土壌の測定対象深さを調べた. 定水頭10~20cmの条件に対し, 測定深さは土壌表面から20cm程度になることを示した.
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© 社団法人 農業農村工学会
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