農業土木学会論文集
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Nearest-Neighbor法による多雪流域の実時間流出予測
藤原 洋一田中丸 治哉畑 武志多田 明夫
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2000 年 2000 巻 210 号 p. 791-798,a2

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抄録
Nearest-Neighbor (NN) 法は, 時系列予測のためのノンパラメトリック手法であり, とくに大標本の時系列問題に適している. NN法による流出予測では, 現在の事象に類似している過去の降雨流出事象を過去のデータから選び出し, それら過去の事象に連続する流量の標本平均を予測流量とする. 本研究では, 積雪の多い大河川である信濃川流域および石狩川流域を対象として, NN法を1-3日先の実時間流出予測に適用した. 水文データを積雪融雪期と無雪期に分け, 各期間に対して1-3日先の各予測日数毎に最適なモデルを同定し, 予測計算を行った. その結果, NN法はとても単純であるにも関わらず, いずれの流域でも1日先流量の予測精度はかなり良好であることが分かった.
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© 社団法人 農業農村工学会
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